ヒラエッセイ

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2004年8月19日(木) 自分の

 今テレビを見ていると、オリンピックで溢れている。4年に一度の世界運動会なんだから当然だ。国際問題がウジャウジャある中でも、各国選手を出し合って運動会をやろうというのだから実に良いことだ。
 僕も毎日繰り広げられる戦いの結果をニュースで見るのは大好きだし、ライブ映像だって見てしまう。なぜなら、結構日本の成績が良いからなのだ。
 しかしどうしてもまとめてテレビを見る分、まとめて気になってしまう言葉が存在するのであーる。その筆頭が「自分の○○」だ。
 これは以前にも書いたことがあるのだけれど、僕は「自分の○○」というのが大嫌いだ。
「○○さん、金メダルおめでとうございます。決勝戦はどうでしたか?」
「はい。自分の柔道ができました」
 そりゃ、他人の柔道はできないだだろう。イタコじゃないんだから、他人が乗り移って試合をしたりはできない。自分が練習してその自分が試合にでているんだから負けても勝ってもそれは自分なのだ。
 ところが世の中には、他人の柔道をできちゃった人もいるらしい。
「○○さん。××は残念でしたねぇー」
「いやー、××を責めるよりも、相手のナゲワザビッチを褒めるべきでしょう。××は全く自分の柔道をさせてもらえませんでしたからねぇ」
 解説者がこう言えば、本人もインタビューにはこう答える。
「自分の柔道ができませんでした」
 じゃ、誰の柔道だよ?
 とにかく柔道に関しては選手も解説者も何かというと自分の柔道ができたとかできなかったとか頭が痛くなるほど言う。要するに自分の思うとおりになったら自分の柔道で、ならなかったら他人の柔道という、単純な法則らしい。
 つまり、負けたら「あれは俺じゃなかった」という作戦なのだから、何とも調子の良い話だ。
 ところが自分の・・・・・・は柔道だけじゃなかった。バレーも負ければ「日本のバレーができなかった」で、ソフトボールも「日本のソフトボールができなかった」になっている。じゃ、あれはタンザニアかアトランティスのバレーだったのかと、聞きたくなる。
「自分の柔道」「自分たちのバレー」「自分たちの野球」「自分の水泳」。うんざりしてくるじゃないか。
 しかし、料理の鉄人で負けた料理人が「自分の料理ができませんでした」というのを僕は聞いたことがない。なぜだろう。
 ああそうか。考えてみれば料理人の世界では先輩は親切に教えてはくれず、「料理は先輩の技術を盗むものだ!」と言われると聞いたことがある。
 さすがに盗んだものは自分のものじゃないから「自分の料理」と言わないのかも知れない。

 それにしても今日はどうも文章がさえない気がする。あまり面白くないしぱっとしない。今回はどうやら自分の文章が書けなかったようである。

2004年8月19日(木) 聞き上手の技

会社から派遣で、研修に行ってきた。外部の研修なので周りの人も別の会社の人ばかり。
 テーマは「実務リーダー」だ。つまり、リーダーとしていかにうまく部下たちを引っ張っていくかという研修なのである。
 僕はこの手の研修が大嫌いでとくに宗教じみたことをくちばしる講師には嫌気が差していた。今回の講師はそういう類じゃなかったのだが、それでもぱっとしない男だった。第一、経歴が情けない。
「大手食品メーカー入社後、独立してコンサルティング会社を経営。その後○○経営コンサルティング会社に参加」
 会社なんだから参加ってことはない。要するに入社。つまり自分の作った会社がつぶれたから再就職したという男なのだ。
 自分の会社がつぶれちゃうのに別の会社をコンサルティングしちゃうんだから、ああいう仕事はちょっと詐欺に近いかもしれない。
 言うことなすこと怪しい講師だったけれど、1つだけ役に立ちそうなことを教えてもらった。それは、「相手の言葉を聞き返す聞き上手」というやつだった。
 まず最初に、二人がペアになってそのうちのひとりが「最近あった楽しかったこと」について話をして、もう一人が顔色ひとつ変えないでその話を聞く。これをやった後、今度は同じように話しをするのだが聞くほうの態度を変えるというものだ。どう変えるかというと、今度は興味津々の顔つきで話を聞き、そして相手の言葉を繰り返すのである。
「実はですね、先週の週末に東北に行ってきたんですよ」
「ほう、東北にですか」
「ええ。家族でね。東北自動車道を10時間も運転しましたよ」
「ほう、10時間も」
「ええ。すっかり疲れましたけど、十和田湖やら奥入瀬渓流やら、美しいものを見たらそんな疲れも飛びましたね」
「ほう、奥入瀬ですかぁ」
 という具合だ。こんな風に繰り返しながら聞くと、相手は自分の話を聞いてくれていると感じてノリノリになり、話が弾むということなのである。確かにやってみるとこれはよさそうで、講師がいわく「これは究極の聞き上手テクニック」なのだそうだ。
 せっかく講習会に出たのだから、この技を覚えてぜひ使おうと僕は心に決め、そして会社に戻ると早速使ってみた。

「どうだった、講習会はヒラリーマン?」
「はい、なかなかよかったですよ、部長。ところで最近楽しかったことは何ですか?」
「そうだなぁ。楽しかったといえば、ハイキングかな」
「ほー、ハイキング」
「高尾山でな。人によっては登山というが」
「ほー、人によっては登山」
「あれはハイキングだな」
「ほー、あれはハイキング」
「天気もなかなかよくてね、暑かったけど湿気があまりない日でね」
「ほー、暑かったけど湿気がない。ほー」
「家内はかなりダウンしてたよ。何しろ太めだからな」
「ほー、奥さんはデブ」
「息子たちはやっぱり元気でね。頭は悪いが体は丈夫だ」
「ほー、息子はアホ」
「おい、ヒラリーマン」
「なんすか、部長?」
「馬鹿にしてんのかおまえ。いちいちうるせーよ!」
 やっぱり役に立たない講習会だったのだ。

2004年8月23日(月) オリンピックのホントの話

「○○さん。金メダル、今の気持ちはいかがですか?」
「ホント、皆さんのおかげで、ホント、やっと私の夢が、ホント、かなったと言う感じで、ホントみなさんには感謝します。ホント、みなさんのおかげです!」
 オリンピックのインタビューを聞いていると、その答えに「ホント」が異常に多く登場する。その多さたるや、普段よほど嘘ばっかりついているのかと疑ってしまうほどだ。
 オリンピックでは「ホント」をつけながら、皆さんにお礼を言うのがひとつのあたりまえのコメントになっている。だけど、「皆さんのおかげ」とか「皆さんの応援が届いたから」とかいう謙虚さが日本人の美徳だということで仕方なく言っているだけで、そんなことが「ホント」のはずはない。
 応援されただけでオリンピックに出られるわけがないし、相手の選手だって応戦されているんだから、応援で勝てるわけがない。
 オリンピックに出るまでには普通じゃ考えられないような忍耐と努力があってのことだろうし、そういう人がたくさんいる中でさらに選ばれた人たちなのだから、僕らには想像もつかないがんばりをやってきた人たちなはずだ。
 だから、「もちろん皆さんの援護やスタッフの協力があってのことですが、私自身が目標に向かってくじけずに、肉体的にも精神的にも多くの壁を乗り越えて、精一杯やってたどり着いた結果として、とても嬉しいです」というのが、「ホント」なんだと思う。そういう意味では有森裕子の名言といわれている「自分を褒めてあげたい」というのは、ホント、正直なコメントだったなと思う。
 選手のためにホントにいろいろ努力してきた人たちはともかく、その競技のこともあまりよく知らないけど、オリンピックが始まったとたんににわか応援団になって観光気分で旗を振っている日本人に、血のにじむ努力をしてきた選手が頭を下げてありがたがることなんてないし、負けたからって謝る必要もない。
 僕を含めてこういう応援団は、勝ったら「よくやった!!」なんて肩をたたきたいけど、負けたら「なんだよーったくよー、評判倒れじゃねーか、このやろう! 金返せ!」なんていいながら、テレビの前でビールの泡を飛ばしている、実に勝手な連中なのだから。
 嘘ばっかりついてるから「ホント」と言ってしまう理屈なら、国会答弁なんて、「ホント」が公式接続詞になってしまうはずなのにそうじゃないから、これは違う。
 おそらく、あまりの感激が脳内を占領したりて、興奮状態になっているからゆっくり言葉を捻出する余裕なんてないのだろう。
 金メダルを取った人も、初戦で負けちゃった人も、オリンピック選手はホント、みんながんばったよね。
 みんな凄いよ。
 ホントホント!

2004年8月26日(木) 欠席裁判

 昼飯を食いにタイ料理屋へ行った。会社のすぐ近くにある大きなビルの地下にその店はある。ここのタイカレーが僕のお気に入りなのだ。
 仕事で会社を出るのが12時半を回ってしまったが、これが幸いして人気のあるこの店でも並ぶことなくテーブルにつくことができた。
「まったくいやよね。あの子あれで、自分がかわいいと思ってるのよ。ぶりっ子だよね」
 突然飛び込んできた悪口は、隣の席の30代OL3人からだった。彼女たちはもうほとんど料理を平らげて、コーヒーを飲んでいた。
「タイカレーセットね。それと目玉焼き乗せて」
 タイカレーを注文した僕は、それから彼女たちの悪口合戦に聞き入った。
「あの子ってさ、何でも聞いてこない?」
「うん、くるくる。昨日なんてお菓子の配り方まで聞いてきた」
「なんて?」
「お客様からお菓子いただいたんですけど、これどうしたらいいですかぁ?」
「似てる似てる。でも、そんなことをいちいち?」
「そう。そんなことてめーで考えろってのよね」
「あのさ、そういうのって、おねえさん社員にはなんでも質問してかわい子ぶって可愛がられようっていう、そういうんじゃないの?」
「そうよ。なんかさ、年上の女なんてちょっと下手に出ればそれで喜ぶくらいに思ってるのよ」
「あったまくるね」
「なんか最初はさ、あたしを慕ってるのかなって思ったけど、そんなんじゃないわよ」
「そんな事で騙されちゃだめよ。今の若い子、そんなもんじゃないわよ」
「そうそう。腹の中じゃ何を考えてるのかわからないわよ。どうせ、私たちなんてちょっとおだてておけばいいくらいに思ってるわよ」
「そうね。冗談じゃないわ」
「この間なんてさ、あの子、駅から会社に向かって歩いててさ、わたし、その50メートルくらい後ろを歩いてたのよ。そしたらあの子。角を曲がったとたんに全速力で走ったのよ」
「なにそれ?」
「あれ、あたしがいたのに気づいていたのね」
「最低」
「私よりもずっと先に会社に来てました、みたいにしたいのね」
「なるほどね。そういえばあの子、会社にすっぴんで来たりするじゃない?」
「うん、あるある」
「あれさ、すっぴんのままとりあえず席について、それからトイレに行って念入りに化粧してさ、仕事の時間に食い込むのよ」
「とりあえず席にいましたっていう印象だけ作って、実際は遅刻と同じわけね」
「ずうずうしいわよね」
「帳尻だけはうまくあわせるっていう、いまどきの子だよね」
「あの子さ、やたらに年齢の話するよね」
「そうそう。空気を読めって言うのよ。自分は25でもう崖っぷちみたいなこといってさ、周りはぴりぴりよ」
「別に崖っぷちだって思ってるわけじゃないわよ。あの子、年齢しか勝負するものがないからよ」
「ああ、そういうタイプね。何であんな子が社長秘書になったのかしらね」
「人事も馬鹿よね」
「ほんとよ。信じらんない。社長秘書ならあたしがやるわよ」
「そうそう。ああいうのはベテランがやるべきよ。私だってやってもいいわよ」
「あなた似合うわよ。社長の受けもいいしさ」
「そうよそうよ」
 
 30代女3人が繰り広げる「あの子」への悪口はとどまるところを知らず、延々と続いた。女の悪口は一致団結すると強烈だ。しかし、しばらくして3人のうちの1人がトイレに立つと話の流れが変わった。
「でもさ、あの人さ、ちょっとあの子のこと悪く言い過ぎない?」
「うーん、まーそうね。ちょっと言い過ぎね」
「第一さ、あの人社長秘書なんてできる?」
「できないよ。言葉がさ……」
「下品だよね。あれ、育ちだよ」
「育ちね。それに、社長の趣味じゃないよね」
「ちょっと若い子に口うるさいよね」
「うんうん。後ろからこられたら走って逃げたくなるの当たり前だよね。どう考えても慕ってるわけないじゃない」
「そうよね。だいたいさ、お菓子の配り方まで聞いたって言うけど、聞かないで勝手にやると、それはそれで怒るのよ」
「勝手な女」
「あれじゃ若い子はたまらないよね」
「それにほら、あたしたちと同年代だけどさ、なんか異常に年齢コンプレックスもってない?」
「あるある。なんか、ひがみみたいで嫌。若い子からこっちも一緒に見られそうで困るわ」
「そうそう。あ、帰ってきた」
「じゃ、そろそろ行こうか」
「あ、待って。私もトイレに……」
 トイレに行った「あの人」が戻ってくると、入れ替わりにもう1人の女性がトイレに立った。残った二人はそのまま座って話を始めた。
「おいしかったね」
「うーん、おいしいよね、これ」
「ねえねえ、ところでさ」
「なに?」
「彼女って、なんか曲者じゃない? 仲よさそうに話し聞いててさ、いざとなったら裏切るタイプって思わない?」
「ちょっとね、何考えているかわからないところあるよね」
「この間なんてさ……」

 女はおっかない。
 全部録音しておいて、3人に聞かせたら面白かったのになーと思いながら、僕はカレーを頬張ったのであった。

2004年8月27日(金) 基本的な流れ

 物流企画課の行田課長は物事をはっきりと言わない人だ。
 言葉がもごもごしているわけではなく、聞き取りにくい発音をするわけでもない。ただ、「これはこう決定だ!」と確定的にものを言わない人なのである。
「というわけでヒラリーマンさん、基本的にそういうことでお願いします」
 彼の発言には必ず「基本的には」「原則として」「おそらく」「そういう方向で」「そういう流れで」「というつもり」「と思っている」という言葉が入り、確定したことを印象付けない癖がある。
 単なる癖ならそれはそれでいいのだが、やることも確定的じゃない。
 たとえば、「緊急で、基本的には8月中にこの仕事を仕上げなくてはいけないと思っているので、原則的にはそういう流れで各部署のご協力をお願いします」と会議で各部署に協力依頼をした行田課長だが、その後その仕事の行方がさっぱりわからない。あるとき僕が「うちのメンバーを待機させていますけど、あの仕事はどうなったんですか?」と聞いたら、「ああ、あれはやめたよ」と平気で言った。「緊急でやらなくちゃいけないって言ったからうちは動いているんですけど、やめたとはどういうことですか?」と詰め寄ると、「基本的にはやりたいと思っていると言っただけで、やるとは言ってない」と涼しい顔をされて驚いてしまった。
 それで懲りた僕は、彼との会議にはいつも警戒をしている。今回また会議に借り出されてシステム改定の依頼をうけているのだが、仕事を請ける以上、なにがなんでも確定的な発言を取り付けようと僕はがんばった。

「つまりですね、行田課長。出荷基地を千葉から静岡に移動するということですよね。そして場所は静岡工場ですね?」
「基本的には静岡工場です」
 でた、基本的。
「基本的とはどういうことですか? ほかに変わる可能性もあるんですか?」
「原則的にはありません」
 でた、原則的。
「原則はそうだけどやっぱり違ったということがあるんですか?」
「基本的にはありません」
 どついたろか。
「静岡工場は大井川町でしたよね?」
「基本的にはそうです」
 工場の場所は勝手に動かないのだから、基本的もくそもない。住所が大井川町なら市町村合併でもしない限り永久的に大井川町だ。
「それで、今ある千葉工場の在庫はその前に静岡に持っていくわけですね。そこで情報システム部として知っておきたいことは出荷地の切り替え時において『千葉と静岡の両方から出荷する時期は存在するのかないのか』なんです。つまりですね、この製品はいままで出荷基地は千葉一箇所という条件でシステムを作ってあるので、2箇所からの出荷になるとシステム改定が必要なんです。だから、それをはっきりと、くっきりと、しっかりと確定したいんです」
 と、僕はいやらしいほど確定的な答えを求めた。
「そうだなぁ〜うーん」
「決めてないんですか、まだ?」
「あのね、在庫が400キロリットルあるんですよ。これをトラックで運ぶとなると、一日20台仕立てたとしても……やっぱり在庫は残るよね」
「じゃ、両方から出すんですか?」
「いやしかし、静岡に運び込んだ方から出すようにすれば一箇所になる」
「じゃ、一箇所からの出荷ですね」
「でも、もしも千葉の近くからのオーダーなら千葉から出した方が効率的だ」
「じゃ、二箇所ですか」
「だけど、そうなると受注業務も複雑になってしまう」
「じゃ、やっぱり一箇所ですね」
「まぁ、そういう流れで行きたいと思います」
 でた、流れ。
「そういう流れって、そう決定するということでいいんですか?」
「そういう方向で行くつもりです」
 でた、方向とつもり!
「あのですね、行田課長。このシステム改定をするとなると、来週には着手しないと間に合いません。つまり、この場で決定しないとやれないってことです。だから話はきちんとした結論にしてください」
 行田課長は「おやまぁ」というような顔をして、少し戸惑った。
「ですからね、お話したような事情だから総合的に勘案して、おそらくそういう結論しかないだろうという風に思ってるわけですよ」
 でた、おそらくと思っている。いい加減にしてくれ!
「つまり、結論としては、静岡出荷1箇所のみにシステムを変えて、千葉からの出荷には対応しないシステムに決めていいんですね!? すみませんが、行田課長。この質問にはYESかNOのどちらかで答えてください」
 ざまあ見ろ。これなら確定した答えしかできないのだ。
「原則的にYESです」
 いてこましたろか!
 そして行田課長はずうずうしくも、こんなことを言いやがった。
「我々としてはこの出荷が止まってしまったりすると大変な損害を受けることになる。うちの商品の中でもドル箱商品だからね。我々はこれを効率的に出荷できるようあれこれ企画して努力してるわけだから、システムさんの不手際で出荷停止にでもなったら困ったことになる。そういうわけですのでね、ヒラリーマンさん。ちゃんと期限までにこのシステムを仕上げるようお約束願えますよね?」
 ふざけやがって。僕は胸を張って答えた。
「もちろん、このシステムを10月までに仕上げるということは、基本的にそういう方向で進めているわけですし、間に合わせたいと思っているわけですから、そういう流れでやっていきたいという基本的原則で取り組みます」
 さぞかし困るだろうと思っていたら、行田課長は嬉しそうに微笑んで言った。
「わかりました。基本的には安心しました、ありがとう」
 まいった。

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