「サラリーマンをしながら月収百万円!」「主婦が家で月収50万円!」みたいな本を書いているのを目にすることがある。この手の本は昔からたくさんあって、株で大儲けする話、外貨金で大儲けする話、週末起業で大儲けする話など様々だ。
ある人がこんなことを言っていた。「大儲けした奴の本は売れるが、その本を読んで大儲けした奴はいない」。これがたぶん真相だろう。
一代で財産を築いた起業家は、だいたい本を書きたがる。「○○語録」なんて、自分の経営に関するうんちくをまとめたものだ。例えば「一日一善」みたいな言葉を手帳の隅っこに載せていたりするのだが、ああいう経営者は自分の優れたものの考え方を分けてあげたら、きっと凄いことになる、くらいに自分の能力を過信してしまっている。天狗になっているのだ。
商売なんて、だいたいが「たまたま当たった」というのが多くて、もう一度その人が違う商売を一から始めたところで、うまくいく保証なんて全くない。
「主婦が家で50万」も同じような感覚で、このすばらしい私のやり方を見て頂戴! と出す。自慢したい気持ちと、それがまたまた宣伝になると踏んでのことだろう。
しかし変なのは、同じような商売を他の人が始めたら、競合するから損をするはずなのに、どうして教えてしまうのか、と言うことだ。
答えは簡単だ。その本を読んでもライバルにはならない。そういうことなのだろう。つまり、その本を読んでもすべてのノウハウはわからない。一番大事な部分は内緒になっているに違いない。
「絶対に儲かります。やりませんか!」
と電話してくる投資会社の社員に、「絶対儲かる話をなんで俺に教えるんだよ、馬鹿!」と切り返した人も少なくないだろう。
そう、世の中にはそんなお気楽なアホはいない。だから僕はそんな本は買わない。
最近、この手の手軽に儲かる話で多いのは「アフィリエイト」という商売形式だ。これは、通販を行っているお店がアフェリエイト会社に登録して、僕のようにHPを持っている人が、アフィリエイト会社を通じてお店と契約するシステムになっている。
僕のHPに商品の案内を出して、それがもし売れれば、幾ばくかの手数料が僕に支払われるというものだ。手数料は3%とか1クリック1円とかだから、どう考えても100万円ももらえるとは思えない。
でも、「こんな商品面白いですよ」という紹介をしたり、この話をネタに実験してみたりするのも面白そうなので、僕もアフィリエイトを利用したお店を開いてみた。メニューから「ヒラリーマンの店」をクリックしていただけるとお店のページが開く。ちゃんと購入手続きをしない限りは無料なので、暇つぶしに見てください。
さて、これで果たして月収いくらになるのか。たぶん、1000円がいいところだろうと予想している。
このページを整備するまでに4時間をかけた。もしも4時間分の時給を獲得できなかったら、これはアフィリエイト会社にいいように使われてしまったということで、「アホなHPオーナーを安く宣伝活動に担ぎ出す方法」という証明になるのだろう。
でもまぁ、面白いからしばらくはやってみようと思っている。結果にご期待あれ!
僕は目が悪い。目が悪いとわかったのは小学校の低学年の頃で、小学校6年の頃についにメガネをかけた。
近視はほとんど無いのに乱視は眼科医びっくりの極度乱視。いつだったかデパートの眼鏡屋の前を通ったら「無料洗浄しております」というのでメガネを貸したら、いつまでたっても帰ってこない。「僕のメガネはどうなったんですか?」と聞いたら、店員が「珍しいメガネなので研修に使ってます」と、ふざけたことを言いやがった。それくらい凄い度らしい。
社会人になった頃、メガネのない生活をしてみたいと思い、コンタクトレンズに挑戦した。結果はNG。それまで知らなかったのだが、乱視のレンズは上下がちゃんと決まっていて、それが合ってないと見えなくなってしまう。だから、コンタクトレンズで乱視用を作るには、レンズの下に来る部分を分厚くつくって、下が重くなるようになっていた。重い方が下に行くから、それで上下を合わせようというわけだ。ところが、僕の場合はあまりに度がきつすぎて、レンズの厚みの変化がありすぎたせいか、厚みのある部分がまぶたに引っかかるらしい。だから、瞬きをするとその瞬間、レンズが回転してしまい、何も見えない状態になる。しばらくすると見えてくるのだが、次の瞬間また瞬きをする。つまり、大雨の時にワイパーが拭き取った瞬間だけ前が見える、あんな状態になるので、まったく使い物にならなかった。
結局これで僕はメガネのない生活を諦めてしまったのだが、最近になって「レーシック」という手術が一般化してきて、僕はまた脱メガネ計画を練り直した。
レーシックとはエキシマ・レーザーというものを使って角膜の中央部を削ることにより、角膜のカーブを変化させるという手術で、従来のレーザーによる手術とは違い、手術時間は両眼でたったの20分。無痛、入院不要で、翌朝には視力が回復しているという優れものだ。これをやった人の話を聞くと「世界が変わる」のだそうだ。
「これはもうやるしかない!」
そう思ってわくわくして、「
そろそろ真剣に考えませんか!コンタクトレンズから裸眼生活へ。」、なんて書いてある案内を見てみたら、よく見えない。そう言えば、最近近くの物が見えなくなってきたのだ。まだ老眼と呼ばれるほどの段階ではないが、始まってしまったらしい。
老眼は角膜の問題じゃないから、レーシックじゃ治らない。ということは、乱視や近視が治っても、老眼のためにメガネをかけることになるから、結局メガネが必須というわけだ。おまけに最近は目玉の位置がずれていることもわかって、そのために疲れ目が激しいので、レンズにプリズムを入れて目玉のズレを補正している。これをするためにもメガネは必須。
というわけで、せっかくの革命的技術にも、僕はあやかることが無く、ずっとメガネをかける羽目になりそうだ。
まったく世の中、うまくいかないものである。